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応力効果による応力腐食割れ

応力腐食割れはその言葉の示すとうり、腐食と同時に応力が働いていることが

この割れの発生上必要である。この際の応力はいうまでもなく引張応力で

あって、圧縮応力のもとでは応力腐食割れは起こらないといわれている。

しかし、割れの伝播にともない応力が再分布して最初圧縮応力であった部分

にも割れが伝播することがある。実装置において応力腐食割れの起こる応力源と

しては、溶接や加工に伴う残留応力から運転中の使用応力にいたるまで様々で

あるが、加工による残留応力が応力腐食割れの原因になったものが48.7%と

全体の半分ちかくあり、溶接残留応力が原因になったものが31.0%と、この両者

を合わせると実に79%以上になり、実際に起こる応力腐食割れ事故はその相当数

が残留応力によっているといっても過言ではない。構造物の表面に存在する残留

応力は二次元的なひろがりをしており、応力腐食割れは最大主応力方向にほぼ

直交して起こる。従って直接的に割れを引き起こすのは最大主応力であるが、

これと直交する最小主応力も無関係でなく割れの発生を助長する効果がある。

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